薬剤師が考える健康に大切なこと

低血糖症状とその対策

糖尿病の人が食事を抜いたり、非日常的な激しい運動をしたり、間違えて薬を多く服薬したりすると、インスリンが効きすぎて血糖値が異常に下がる可能性があります。

一般的に血糖値が70を下回ると空腹感を感じたり、生あくびが出たりします。50を下回ると倦怠感、40を下回ると冷や汗、動悸、顔面蒼白、30を下回ると意識障害、20を下回ると昏睡状態になると言われています。

この様な症状が出始めたら、早い段階で糖の補給をする必要があります。ここで注意しなくてはいけないのは、人工甘味料で甘みを出している食べ物や飲み物では血糖値は上昇しないことです。砂糖が含まれているものを食べる必要があります。

また、服薬している薬によっては砂糖では血糖値を上昇させることが出来ないということもあります。αグルコシダーゼ阻害薬という種類の薬を服薬していると、砂糖が分解されず血液中に糖を取り込むことが出来ません。αグルコシダーゼ阻害薬を服薬している場合は、砂糖の分解物であるブドウ糖が含まれている物を食べる必要があります。

低血糖になったら早急に対応しないといけないので、そのような場合を想定して普段からカバンなどにアメやブドウ糖を入れて常備しておいた方が良いですね。