糖尿病の薬には色々な種類があります。今回はそのうちの一つであるαグルコシダーゼ阻害薬についてまとめていきます。
αグルコシダーゼ阻害薬
食事中の炭水化物を体内に吸収するには、ブドウ糖という小さい単位に分解する必要があります。それの役割を担うのがαグルコシダーゼという酵素で、この酵素は食事中の炭水化物(糖)をブドウ糖に分解します。その結果、ブドウ糖が体内に取り込まれて血糖値が上昇します。
血糖値が高い状態が糖尿病なので、食べた炭水化物がブドウ糖にならなければ、血糖値の急激な上昇が抑えられる(=糖尿病が改善する)と考えられて作られたのがαグルコシダーゼ阻害薬です。
分類される薬
薬の名前では、ベイスン(一般名:ボグリボース)、グルコバイ(一般名:アカルボース)、セイブル(一般名:ミグリトール)があります。
これらの薬はαグルコシダーゼの働きを阻害して、炭水化物がブドウ糖に分解されるのを抑えます。その結果、食後の血糖値上昇を穏やかにします。
注意点
αグルコシダーゼ阻害薬はこれから食べる食事に含まれる炭水化物(糖)の吸収を遅らせるので、食事の直前に飲まないと期待通りの効果が得られません。
食事の直前(食直前といわれます)は一般的に食事の5~10分前といわれています。もし飲み忘れた場合は、食事中なるべく早い段階に気付いたのであればすぐに服薬した方がいいと思います。
また食事を摂らないのであれば、体内に入ってくる炭水化物がないということなので薬を飲む意味がありません。例えば、朝食を抜いている人が朝服用しても全く効果がないということです。
低血糖時の対応
次に低血糖状態になった場合の対応について。もし低血糖になった場合は砂糖(ショ糖)では血糖値は回復しません。それはαグルコシダーゼ阻害薬が働かないので、砂糖がブドウ糖に分解されずに血中に吸収されないためです。ですので、吸収するのに分解を必要としないブドウ糖を摂る必要があります。ブドウ糖は市販されています。
副作用
次に副作用についてです。
よくある副作用の一つに腹部膨満感があります。これはおなかが張っている状態で、おならがよく出たりします。この原因は、炭水化物の分解が進まずに腸内で腸内細菌によって分解されてガスが発生するためと考えられます。
また、腸内ガスなどの増加により腸閉塞になる可能性があるので、腹痛が続いたり嘔吐の発現に注意が必要です。もしそのような症状が現れたら、服薬を一旦中止して医療機関にかかるなどの対応をする必要があります。