2018年3月14日に新しい作用機序のインフルエンザ治療薬であるゾフルーザ(一般名:バロキサビルマルボキシル)が薬価収載されました。
今回は、このゾフルーザの特徴についてまとめていきます。
ゾフルーザの作用機序
現在、主に使われているインフルエンザの治療薬にはタミフル、イナビル、リレンザ、ラピアクタがあります。これらの薬は、「インフルエンザの治療薬①」でまとめたように、細胞からウイルスが飛び出していく過程で働くノイラミニダーゼという酵素を阻害して、ウイルスを細胞内に閉じ込めるように働きます。
ゾフルーザはキャップ依存性エンドヌクレアーゼという酵素の活性を阻害して、ウイルスのmRNA合成を阻害してウイルスの増殖を抑制します。
ゾフルーザの用法・用量
ゾフルーザは1回だけ服用する内服薬です。数日間飲み続ける必要もなく、1回で服用が終了となります。
症状発現後なるべく早く服用する必要があります。症状発現48時間経過後に服用した場合の有効性はまだ不明です。
ゾフルーザは年齢と体重で用量が異なります。
12歳以上
20mg錠を2錠服用します。体重が80kg以上の場合は20mg錠を4錠服用します。
12歳未満
体重が40kg以上の場合は20mg錠を2錠、20kg以上40kg未満の場合は20mg錠を1錠、10kg以上20kg未満の場合は10mg錠を1錠服用します。