『エリスロシンとエリスロマイシンの違い』では、エリスロシン錠とエリスロマイシン錠の違いについてまとめました。
実は、同じ「エリスロシン」でも錠剤とドライシロップ、及びW顆粒で一般名や適応が違います。
今回は、この違いについてまとめていきます。
エリスロシン錠
一般名はエリスロマイシンステアリン酸塩です。
適応菌種
適応菌種はブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、淋菌、髄膜炎菌、ジフテリア菌、軟性下疳菌、百日咳菌、破傷風菌、梅毒トレポネーマ、トラコーマクラミジア(クラミジア・トラコマティス)、マイコプラズマ属です。
適応症
適応症には表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、乳腺炎、骨髄炎、扁桃炎、肺炎、肺膿瘍、膿胸、腎盂腎炎、尿道炎、淋菌感染症、軟性下疳、梅毒、子宮内感染、中耳炎、歯冠周囲炎、猩紅熱、ジフテリア、百日咳、破傷風があります。
エリスロシンドライシロップ、W顆粒
一般名はエリスロマイシンエチルコハク酸エステルです。
適応菌種
適応菌種はブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、淋菌、髄膜炎菌、ジフテリア菌、百日咳菌、梅毒トレポネーマ、トラコーマクラミジア(クラミジア・トラコマティス)、マイコプラズマ属です。
適応症
適応症には、表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、乳腺炎、骨髄炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、膿胸、慢性呼吸器病変の二次感染、腎盂腎炎、尿道炎、淋菌感染症、梅毒、子宮内感染、中耳炎、猩紅熱、ジフテリア、百日咳があります。
それぞれの異なる点
錠剤の方は、ドライシロップ及びW顆粒に加えて菌種では軟性下疳菌、破傷風菌、適応症では軟性下疳、歯冠周囲炎、破傷風にも適応があることがわかりました。
これに対してドライシロップとW顆粒の方は、錠剤に加えて外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、咽頭・喉頭炎、急性気管支炎、慢性呼吸器病変の二次感染にも適応があることがわかりました。