認知症や認知症状の原因には様々なものがあります。今回は認知症や認知症状の原因と、それによる分類についてまとめていきます。
中枢神経変性疾患
アルツハイマー病、前頭側頭型認知症、レビー小体型認知症、パーキンソン病、進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症、ハンチントン病などが原因になります。
血管性認知症
多発梗塞性認知症、少血管病変性認知症、低灌流性血管性認知症、脳出血性血管性認知症、慢性硬膜下血腫、辺縁系神経原線維型認知症、嗜銀性グレイン型認知症などが原因になります。
脳腫瘍
原発性脳腫瘍、転移性脳腫瘍、癌性髄膜症が原因になります。
神経感染症
日本脳炎などの急性ウイルス性脳炎、クロイツフェルトヤコブ病、HIV感染症、神経梅毒による進行麻痺、髄膜炎、脳膿瘍、脳寄生虫などが原因になります。
臓器不全
腎不全、肝不全、慢性心不全、慢性呼吸不全などが原因になります。
内分泌機能異常症
甲状腺機能低下症、下垂体機能低下症、副腎皮質機能低下症、副甲状腺機能低下症、副甲状腺機能亢進症、クッシング症候群、反復性低血糖などが原因になります。
欠乏・中毒性疾患、代謝性疾患
慢性アルコール中毒、一酸化炭素中毒、ビタミンB12欠乏、葉酸欠乏、高カルシウム血症、薬物中毒(抗癌剤、向精神薬、抗菌薬、抗痙攣薬など)、金属中毒(水銀、マンガン、鉛など)、遅発性尿素サイクル酵素欠損症などが原因になります。
自己免疫疾患
多発性硬化症、急性散在性脳脊髄炎などが原因になります。
その他
正常圧水頭症、頭部外傷、低酸素脳症、副腎皮質ジストロフィー、糖原病、ミトコンドリア脳筋症、進行性筋ジストロフィー、遅発型スフィンゴリピドーシス、脳腱黄色腫症などが原因になります。
以上のように認知症には様々な原因がありますが、日本ではアルツハイマー型認知症の頻度が高く、次いで血管性認知症、レビー小体型認知症の頻度が高いとされています。