認知症の予防方法

現在の医療では、認知症を治すことはできません。そこで重要なのは、認知症をいかにして予防するか、ということです。
今回は、認知症を予防する方法についてまとめていきます。

認知症の予防法

認知症の予防になるとされていることには、運動、適度の飲酒、余暇活動、食事などがあります。

運動

運動には、脳血流量の改善、血圧の低下、血清脂質の低下、血小板凝集能の抑制、肥満の抑制などの作用があり、これらが認知症の予防に繋がるとされています。
また、発症したアルツハイマー型認知症の進行抑制にも効果があるとされています。
運動量としては、毎日30〜50分程度の散歩が有効とされています。

適度の飲酒

アルコールは、大量では脳を萎縮させることが知られています。しかし、適度の飲酒には血管性認知症、アルツハイマー型認知症の予防効果があるとされています。
量としては、ワインでいうと1日250〜500mL程が有効なようです。

余暇活動

認知症予防に効果的な余暇活動としては、旅行、編み物、ボードゲーム、園芸、コンサート鑑賞、演劇鑑賞、レストランでの食事、家族との交流などがあります。
精神活動が活発なほど、認知症予防に効果的だと考えられています。

食事

食事に関しては、有効であるというデータと有効でないというデータの両方があります。

ビタミンB12が不足すると認知症状が現れることが知られています。そのため、認知症予防のためにはビタミンB12をしっかり摂取することが有効です。

また、生姜、唐辛子、胡椒、ターメリックなどの香辛料は、アルツハイマー型認知症の原因であるアミロイドβの蓄積を抑制することが知られています。

その他に、魚の摂取がアルツハイマー型認知症の予防になるといわれています。青魚に含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペント塩酸)が有効であることが分かっています。

ビタミンC、ビタミンE、ベータカロテン、フラボノイド、セレンなどの抗酸化物、多価不飽和脂肪酸、一価不飽和脂肪酸(オレイン酸)などの脂質については、有効であるというデータと効果がないというデータがあります。
野菜や果物は有効とされています。それぞれに含まれる、ビタミンCやビタミンEなどの抗酸化物が有効とされています。
サプリメントでは効果がなく、食べ物から摂取しないと効果が得られないというデータの報告もされています。

以上のように、正確なデータがないものもありますが、色々な食べ物をバランスよく食べて生活習慣病を予防することが、認知症の予防につながると考えられます。