喘息は様々な原因で引き起こされ、その原因によっていくつかの種類に分けられます。それぞれの喘息の特徴に合わせて対応していくことが必要になります。
運動誘発性喘息
運動誘発性喘息は、運動することで発作が引き起こされる喘息のことを運動誘発性喘息といいます。
運動することで呼吸が多くなり、冷たく乾燥した空気によって、気道が冷やされたり乾燥することで発作がおこると考えられています。
特に治療しなくても20~30分後には回復しますが、マスク着用や運動前のウォーミングアップ、発作止めの薬を吸入しておくと予防になります。
アスピリン喘息
解熱鎮痛剤、風邪薬などに入っているアスピリンや非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)によっておこる喘息のことをアスピリン喘息といいます。内服薬だけでなく、坐薬や貼付剤、塗り薬でも引き起こされる可能性があります。
成人喘息の約5~10%がアスピリン喘息とも言われています。
アトピー型喘息
特定のアレルゲンが引き金となって発作がおこる喘息のことをアトピー型喘息といいます。アトピー型喘息では、アレルゲンを遠ざけるために、環境を整えることが大切です。
非アトピー型喘息
アレルゲンが特定できない喘息のことを非アトピー型喘息といいます。
成人喘息の多くが非アトピー型喘息とされています。
職業性喘息
職場であつかう物質を吸入することにより発症する喘息を職業性喘息といいます。
原因となる物質には、フケ、動物の毛、小麦粉、ゴム手袋などに含まれているラテックス、薬剤や木材の粉じんなどをはじめとする様々な動植物性物質、化学物質があり、様々な職業の人でみられます。
原因物質にさらされ続けると症状がひどくなるため、原因物質を排除する必要があります。しかし、職場環境を変えることは困難なこともあるため、マスクをしたり換気をして原因物質をできるだけ避けながら喘息の薬物治療をしていきます。