薬物代謝酵素CYP3A4を阻害する柑橘類②

『薬物代謝酵素CYP3A4を阻害する柑橘類①』では、グレープフルーツ以外にCYP3A4を阻害する柑橘類についてみてみました。今回は、許容摂取量と摂取期間についてみてみます。

グレープフルーツの摂取許容量

グレープフルーツがどの程度CYP3A4の働きを阻害するかは個人差があります。
また、薬によってもグレープフルーツとの相互作用の起こりやすさが異なるため、どの位までならグレープフルーツなどの柑橘類を摂取できるのかをはっきりと決めることはできません。

Ca拮抗薬の中でも、アムロジピン(商品名:アムロジン、ノルバスク)やジルチアゼム(商品名:ヘルベッサー)はグレープフルーツとの相互作用の程度が少ないと考えられていますが、念のためになるべく控えるようにした方がよさそうです。
また、グレープフルーツの果実とジュースに含まれるフラノクマリン類は、果実半分~1個=ジュース250mLとされています。

グレープフルーツがCYP3A4を阻害する期間

グレープフルーツによってCYP3A4が働きを阻害されると、元に戻るまで3~4日かかるといわれています。
薬を服用して、消化管から吸収された後にグレープフルーツを摂取するのは問題ありません。しかし、継続して薬を服用している場合は、次に服薬する薬がグレープフルーツと相互作用を引き起こしてしまうので注意する必要があります。

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