慢性期の深い褥瘡の治療 壊死組織の除去①

深い褥瘡(D)の治療では、時間の経過と共に病態が変化します。
そこで、DESIGN-Rの深さ以外で、重症であることを示す大文字の項目があれば、それを小文字にしていくように治療をします。
大文字の項目が複数ある場合は、①N→n(壊死組織の除去)、②G→g(肉芽組織の形成促進)、③S→s(創の縮小)の順に治療を行います。
I→i(感染・炎症の制御)、E→e(滲出液の制御)、P→なし(ポケットの解消)がある場合は、それぞれを最優先に治療を行います。

また、創の洗浄を行う場合は、洗浄液は消毒液といった細胞毒性があるものは使わずに、生理食塩水、蒸留水、水道水を使って薬を残さず洗い流すようにします。
ここからは、各項目の治療についてみていきます。今回は、N→n(壊死組織の除去)についてみていきます。

壊死組織の除去

壊死組織の除去は、主に外科的デブリードマン、外用薬、ドレッシング材によって行われます。

外科的デブリードマン

外科的デブリードマンは、外科的に壊死した組織を除去することを表し、感染の有無、壊死組織の量、痛みの有無を含めた全身状態を考慮しながら行います。
踵骨部では、硬い壊死組織そのものが創の保護になっている場合があるので、炎症がない限り外科的デブリードマンは行わないようにします。ただし、硬く乾燥した壊死組織が剥がれそうになったら、外科的デブリードマンを考慮します。

外用薬

外用薬は、カデックス(一般名:カデキソマー・ヨウ素)、ブロメライン軟膏(一般名:ブロメライン)、ゲーベンクリーム(一般名:スルファジアジン銀)、フランセチン・T・パウダー(一般名:フラジオマイシン硫酸塩・結晶トリプシン)などが使われます。

次回は、N→n(壊死組織の除去)で使用される上記の外用薬の使い方について詳しくみていきます。