褥瘡に対して使用されるドレッシング材②

褥瘡に対しては、外用薬以外にドレッシング材が使用されることがあります。
ドレッシング材のうち、前回はアルギン酸塩、キチン、ハイドロコロイドについてまとめました。
今回は、その他のドレッシング材のうち、ハイドロジェルとハイドロポリマーについて、深い褥瘡(D)での創の状態を評価する指標であるDESIGN-RのN→n(壊死組織の除去)、G→g(肉芽組織の形成促進)、S→s(創の縮小)、I→i(感染・炎症の制御)、E→e(滲出液の制御)、P→なし(ポケットの解消)のどの段階で使用されるかも含めてまとめていきます。

ハイドロジェル

乾燥した創を浸潤させて、壊死組織の自己融解を促します。壊死組織や滲出液が多量で感染のリスクが高い場合は、適切な処置を行って感染のリスクが低くなってから使用します。シートタイプは創の周囲の皮膚を含めて覆い、充填タイプは皮膚面まで充填して使用します。DESIGN-RのN→nS→sで使用されます。
商品としては、イントラサイト、グラニュゲル、ビューゲル、ジェリパーム、アスキナジェルがあります。

ハイドロポリマー

過剰な滲出液を吸収して、創を適切な浸潤環境にするのと共に、創周囲の健常な皮膚が湿って柔らかくなるのを防止します。窪んでいる創にフィットして滲出液が貯まるのを防ぎます。DESIGN-RのG→gS→sで使用されます。
商品としては、ティエールがあります。

今回は、褥瘡で使用されるドレッシング材のうち、ハイドロジェル、ハイドロポリマーについてまとめました。
次回は、残りのドレッシング材についてまとめていきます。