漢方薬の成分による副作用 附子

漢方薬には副作用が出やすい生薬を含むものがあります。今回はそのうちの1つである附子についてまとめます。

附子の作用と副作用

附子の主要な有効成分はアコニチンという成分で、附子自体は新陳代謝が衰えた人に対しての強心、鎮痛、利尿作用を持っていて、いくつかの漢方薬に配合されている生薬の1つです。
アコニチンは細胞の外から細胞の中にナトリウムイオンを流入させることで上記ような作用を示します。このアコニチンはトリカブトという植物に含まれる植物毒で、以前事件で使われたことがあるとても毒性が強い物質です。そのまま使うと危険なので減毒処理をしたものを漢方薬に配合しています。
附子の副作用としては、動悸、のぼせ、舌のしびれ、悪心などがあります。

風邪の時に処方される麻黄附子細辛湯という漢方には附子が配合されているので、誰にでも処方される可能性があります。服薬中は上記の症状がないかチェックする必要があります。なお麻黄附子細辛湯は、悪寒、微熱、全身倦怠、低血圧で頭痛、めまい、四肢に疼痛や冷感がある人の感冒、気管支炎に使われる漢方薬です。