偽アルドステロン症は、甘草とその主成分であるグリチルリチンを摂取することによって引き起こされるものです。アルドステロン症と同様の症状で、その症状としては血圧上昇や低カリウム血症、むくみなどがあります。
では甘草、グリチルリチンをどの程度摂取すると偽アルドステロン症が引き起こされるのでしょうか?
一般的に、甘草は1日に5g、グリチルリチンは1日に200mgが上限量の目安のようです。この量を超えて長期間服薬を続けるのは控えた方が良さそうです。漢方薬の中には甘草が多く含まれているものがあるので、1日服薬分のツムラの漢方薬に含まれる甘草の量を以下にまとめていきます。
1〜20番
葛根湯:2g、葛根湯加川芎辛夷:2g、乙字湯:2g、安中散:1g、十味敗毒湯:1g、小柴胡湯:2g、柴胡桂枝湯2g、柴胡桂枝乾姜湯2g、半夏瀉心湯2.5g、桂枝加朮附湯2g、小青竜湯3g、防已黄耆湯1.5g
21〜40番
消風散1g、加味逍遙散1.5g、桂枝加竜骨牡蛎湯2g、麻黄湯1.5g、越婢加朮湯2g、麦門冬湯2g、人参湯3g、白虎加人参湯2g、四逆散1.5g、当帰四逆加呉茱萸生姜湯2g、苓桂朮甘湯2g
41〜60番
六君子湯1g、桂枝湯2g、釣藤散1g、十全大補湯1.5g、荊芥連翹湯1g、潤腸湯1.5g、薏苡仁湯2g、疎経活血湯1g、抑肝散1.5g、麻杏甘石湯2g、五淋散3g、清上防風湯1g、治頭瘡一方1g、桂枝加芍薬湯2g
61〜80番
桃核承気湯1.5g、防風通聖散2g、五積散1g、炙甘草湯3g(シャカンゾウとして)、帰脾湯1g、参蘇飲1g、女神散1g、芍薬甘草湯6g、香蘇散1.5g、甘麦大棗湯5g、柴陥湯1.5g、調胃承気湯1g、四君子湯1g、竜胆瀉肝湯1g、芎帰膠艾湯3g、麻杏薏甘湯2g、平胃散1g、柴胡清肝湯1.5g
81〜100番
二陳湯1g、桂枝人参湯3g、抑肝散加陳皮半夏1.5g、大黄甘草湯2g、神秘湯2g、当帰飲子1g、二朮湯1g、治打撲一方1.5g、清肺湯1g、竹筎温胆湯1g、滋陰至宝湯1g、滋陰降火湯1.5g、五虎湯2g、柴朴湯2g、大防風湯1.5g、黄耆建中湯2g、小建中湯2g
101〜120番
升麻葛根湯1.5g、当帰湯1g、酸棗仁湯1g、通導散2g、温経湯2g、人参養栄湯1g、小柴胡湯加桔梗石膏2g、立効散1.5g、清心蓮子飲1.5g、柴苓湯2g、胃苓湯1g、苓姜朮甘湯2g、苓甘姜味辛夏仁湯2g、黄連湯3g
121番〜140番
排膿散及湯3g、当帰建中湯2g、川芎茶調散1.5g、啓脾湯1g、桂枝加薬大黄湯2g、清暑益気湯1g、加味帰脾湯1g、桔梗湯3g
単独で5gを超える漢方薬はあまりありませんが、数種類重ねて飲む場合は注意が必要です。