『片頭痛④ 片頭痛の治療薬⑴』ではアセトアミノフェン、非ステロイド系消炎鎮痛薬(NSAIDs)について、『片頭痛⑤ 片頭痛の治療薬⑵』ではトリプタンについてまとめました。今回は、エルゴタミン、制吐剤についてまとめていきます。
エルゴタミン
エルゴタミンの効果はNSAIDsと同等かそれよりも劣り、副作用に嘔吐があるためあまり使われません。
エルゴタミン製剤一覧
エルゴタミン製剤にはジヒドロエルゴタミン(商品名:ジヒデルゴット)、エルゴタミン/カフェイン/イソプロピルアンチピリン配合錠(商品名:クリアミン配合錠)があります。
ジヒドロエルゴタミン(商品名:ジヒデルゴット)
1回1錠を1日3回服用します。
エルゴタミン/カフェイン/イソプロピルアンチピリン配合錠(商品名:クリアミン配合錠)
クリアミン配合錠A1.0と、有効成分が半分のクリアミン配合錠S0.5があります。
クリアミンA1.0の場合は、1回1錠を1日2~3回服用します。頭痛発作の前兆がある場合には1~2錠を頓用します。服用量の上限があり、1週間に10錠までとなっています。
クリアミンS0.5はA1.0の半量なので、1回2錠を1日2~3回服用します。頭痛発作の前兆がある場合には2~4錠を頓用します。服用量の上限は1週間に20錠までです。
制吐剤
片頭痛の随伴症状である悪心や嘔吐に対して使用します。主に使用される薬としては、メトクロプラミド(商品名:プリンペラン)、ドンペリドン(商品名:ナウゼリン)、プロクロルペラジン(商品名:ノバミン)、クロルプロマジン(商品名:コントミン)があります。このうち、ドンペリドンは妊娠またはその可能性がある人は禁忌の1つになっているので、服用に際して注意が必要です。
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