カフェインの作用と中毒

先日、エナジードリンクを大量に飲んだ人がカフェイン中毒で亡くなったというニュースを見ました。コーヒーやお茶などに含まれているカフェインのことです。これを摂りすぎて亡くなるなんてかなりショックです。
今回はカフェインの効果やカフェイン中毒、適切な摂取量などを調べてみました。

カフェインの作用

カフェインには中枢神経を興奮させて、覚醒作用を示し眠気を感じなくさせる効果があります。そのため試験や仕事など、夜更かししないといけない時にお世話になることがあると思います。最近では眠気を覚ます目的で、カフェインを多く含んでいる飲み物が売られていたりします。
カフェインには覚醒作用の他に利尿作用心臓収縮力の増強作用、脳血管を収縮させて脳血流を減少させる作用があります。

カフェイン中毒

カフェインを多く摂りすぎると、消化器症状(悪心、嘔吐)、循環器症状(不整脈、血圧上昇)、精神症状(痙攣、昏睡)、呼吸器症状(呼吸促進、呼吸麻痺)などの中毒が引き起こされます。
中毒時の対処法として、胃洗浄や吸着剤、下剤の投与をしてカフェインの除去を行い、輸液などで排泄の促進を行います。
ちなみにカフェインは医薬品でも存在していて、成人は通常1回0.1g〜0.3gを1日2〜3回服薬します。
カフェインの致死量は個人差がありますが、5〜10gと考えられています。5g以下でも致死量に達する可能性があります。中毒症状は1g(1000mg)でもみられることがあり、その症状には前にも書いたように不眠、興奮、せん妄、痙攣、筋肉の振戦、呼吸が早くなる、頻脈などがあります。

カフェインの含有量

それでは、コーヒーやお茶などの食品にカフェインはどの位含まれているのでしょうか?
同じ食品でもメーカーなどの種類によってバラツキはありますので大体の量ですが、100mL中の含有量として玉露は120mg、コーヒーは60mg、紅茶は30mg、ココアは30mg、煎茶は20mg、、ウーロン茶は20mg、コーラは10mg、レッドブルは1本(250mL)中に80mg、眠眠打破は1本(50mL)中に120mg、強強打破は1本(50mL)中に150mg、リポビタンDは1本(100mL)中に50mg含まれています。チョコレートにも含まれていますが、カカオの含有量に比例してカフェインの含有量が違います。50gあたりでみると、ホワイトチョコレートには数mg、ミルクチョコレートには約10mg、ビターチョコレートには約30mgのカフェインが含まれています。

カフェインと薬の併用

またカフェインとの飲み合わせに注意が必要な薬があります。テオフィリンなどのキサンチン誘導体や胃薬の1つであるシメチジンと併用すると、過度の中枢神経刺激作用が現れることがあります。またMAO阻害薬という薬と併用すると頻脈や血圧上昇が現れることがあります。