春の訪れを告げる菜の花ですが、見るだけでなく食べることでも春の訪れを感じることが出来ます。食用菜の花の旬は鑑賞用よりもやや早く、1月〜3月くらいです。
そんな菜の花にはどんな栄養素が含まれているのか調べてみました。
菜の花の栄養素
菜の花は緑黄色野菜に分類されていて、βカロチン、ビタミン、ミネラルを豊富に含みます。可食部100g中に、βカロチンは2200μg(ピーマンの約5倍)、ビタミンCは130mg(イチゴの約2倍)、ビタミンEは3.5mg(ほうれん草とほぼ同等)、ビタミンKは250mg(チンゲン菜の約2倍)、葉酸は340μg(ほうれん草の約3倍)、ビオチン12.2μg(ほうれん草の約4倍)、カリウムは390mg(バナナとほぼ同等)、カルシウムは160mg(小松菜とほぼ同等)、マグネシウムは29mg(バナナとほぼ同等)、鉄分は2.9mg(ほうれん草の約3倍)、食物繊維は4.2g(キャベツの約2倍)含まれています。
菜の花の効能
色々な栄養素が多く入っている菜の花には次のような効能があります。
老化防止、免疫力アップ、抗がん作用
豊富に含まれるビタミンC、ビタミンE、βカロチンの抗酸化作用で活性酸素を除去し、老化防止、免疫力アップ、抗がん作用が期待できます。
貧血予防
鉄分の作用で貧血が予防できます。鉄分は単独では吸収率がよくなくて、吸収をよくするにはビタミンCやタンパク質を一緒に摂る必要があります。菜の花にはビタミンCも豊富に含まれているので効率よく鉄分を吸収できます。
高血圧の予防
カリウムは高血圧の原因の1つであるナトリウムを体外に排出する作用があるので、カリウムを豊富に含む菜の花には高血圧の予防が期待できます。
骨粗鬆症予防、骨量アップ
骨の形成に関わるカルシウムとビタミンKが、骨量をアップまたは維持する働きを持ちます。
妊娠、授乳中の葉酸、鉄分補給:妊娠、授乳中に不足しがちな葉酸と鉄分を補給することができます。
便秘予防
食物繊維の働きで便秘の予防が期待できます。
抜け毛、白髪予防
ビオチンの働きで抜け毛、白髪の予防が期待できます。その他にビオチンには疲労回復効果や皮膚の炎症を抑える効果があります。
また、菜の花を含むアブラナ科の野菜に含まれるグルコシノレートという物質は、野菜がすり潰されることによってイソチオシアネートという物質になります。このイソチオシアネートは抗がん作用を持つことが知られています。
このように様々な効果が期待できる菜の花。旬で栄養価が高いこの時期に積極的に摂りたい野菜の1つです。