骨粗鬆症の治療薬には様々な種類があります。それぞれの薬の特徴についてまとめていきます。
カルシウム製剤
特徴
カルシウムの摂取量が少ないと、副甲状腺ホルモンの分泌が亢進し骨吸収が増加して骨量が減少します。そのため、食事量が少なかったりしてカルシウム摂取量が少ない場合、カルシウム製剤でカルシウムを補うことは骨粗鬆症の治療で有効です。カルシウム製剤には、アスパラCAがあります。
カルシウム製剤は他の骨吸収抑制薬などと併用して使われることが多いです。カルシウム薬の投与量は食事で摂取しているカルシウム量との総量をみて決定する必要があり、食事からのカルシウム摂取量とカルシウム製剤の投与量の総量で1日に1000mg程度がよいとされています。
副作用
副作用には、頻度が高いものの1つに胃腸障害があります。投与量が多すぎるとカルシウムが吸収しきれずに便秘になりますので、減量を検討する必要があります。また、ビタミンD製剤と併用した場合、高カルシウム血症になる可能性があります。血液中のカルシウム濃度は補正値で8.5〜10mg/dLが基準値とされていて、この値より高いと高カルシウム血症とされます。高カルシウム血症では、ひどい場合は意識障害が現れることがあります。
活性型ビタミンD製剤
特徴
ビタミンDは、体内で1α,25-ヒドロキシビタミンDになって作用します。1α,25-ヒドロキシビタミンDは小腸からカルシウムの吸収を促進する作用や、副甲状腺ホルモンの生成と分泌を抑制する作用を有していて、骨粗鬆症の治療薬として使われます。
活性型ビタミンD製剤には、カルシトリオール(商品名:ロカルトロールなど)、アルファカルシドール(商品名:アルファロール、ワンアルファなど)があります。カルシトリオールは1α,25-ヒドロキシビタミンD3のことです。アルファカルシドールは1α-ヒドロキシビタミンD3のことで、肝臓で25位が水酸化されてカルシトリオールになります。
エルデカルシトール(商品名:エディロール)は、活性型ビタミンD製剤の骨密度上昇作用を更に強くした製剤です。
これら活性型ビタミンD製剤の注意点としては、高カルシウム血症があります。
ビタミンK製剤
特徴
ビタミンKにはビタミンK1とビタミンK2があります。ビタミンK1は緑黄色野菜などに含まれていて、ビタミンK2は主に納豆に含まれている他、腸内細菌によって体内で作られます。
ビタミンK製剤としてはビタミンK2(メナテトレノン)が存在していて、商品名はグラケーです。
グラケーは骨を作る細胞である骨芽細胞に作用して骨形成を促進するほか、骨吸収を抑制して骨量が減らないように働きます。
注意点
グラケーを服薬する際、注意しなくてはいけないことがあります。血栓予防のためにワーファリンという薬を服薬している人は、ワーファリンの作用が弱くなってしまうのでグラケーの服薬やビタミンKを沢山含む食品の摂取ができませんので注意が必要です。